2013年3月25日月曜日

猛反省 無謀な冒険 <ミッション>紛争の最前線へ


ベイルートの宿で出会ったイギリス人、アメリカ人、フランス人の血気盛んな若者と意気投合して飲んでいた。

すると一人が、「イスラエルとのボーダーが見たい」と言い出して、
なんだかんだ盛り上がったあげく、イスラエルとの国境近くの村、カナへ向かう事になった。

しかしこれが、その後待ち受けていた緊急事態につながるとは誰も考えていなかった。。。




ベイルートから2時間ほど南、世界遺産があるスールに移動して、
そこからタクシーでカナへと向かう。
カナの村にいくには許可証が必要だという事で、役場に行って許可証をもらう。
ここまでの段取りはイギリス人のミナがしてくれたので、トントン拍子。ありがたいね。
でももらった許可証というのがすごかった。

て、手書きのメモ。。。こんなので良いのか。。。


カナの村の近くには、中東紛争を記録する施設がある。
2002年にイスラエル軍がこの村を空爆し、
駐在していた国連レバノン暫定駐留軍のフィジー部隊が死亡した慰霊碑があった。



破壊された駐留軍詰所

現在も緊張は続いている。

打ち捨てられた戦車。

なんかかっこいいね。

戦車の砲身はイスラエルへ向かっていた。

対空砲

ここまでは大人の社会見学の雰囲気だった。


借り切っていたタクシーの運転手は心得たもので、
こういった反イスラエルを伝える場所を巡って行く。
そして最後に目的地のカナへ。
しかしそこはレバノンの対イスラエルの前線拠点の村だった。
到着して村で話しを聞こうとすると、誰かに電話を賭けやって来たのが、
秘密警察のメンバーだった。



閑散とした村。ほとんど人が歩いていなかった。

爆撃された住居。生々しい爪痕がのこっていた。




やってきたレバノン人は、物腰優しい感じはあったが、強い口調で

「ここはお前達の来る場所じゃない」

と話し、僕たちを小さな喫茶店に連れて行き、扉を閉めて軟禁。
数人の秘密警察らしき人たちに囲まれ、なぜここに来たのかを質問され、
パスポートチェックとこれまで撮って来た写真を全てチェックされ、
村の写真のほとんどを消去された。

みんな大人しく従ったために大きなトラブルも無く、淡々と質問は進んだが、
この軟禁状態は約3時間続いた。
笑顔も無く緊迫した時間だった。

そして完全に日が落ち、真っ暗になった頃にようやく解放され、
タクシーを呼んでもらって、スールへと帰った。


宿に着いた後、アメリカ人やイギリス人は緊張の糸が切れたのか、
「監禁された!大使館に訴えてやる!」
とか、叫んでいたが、これは完全に自分たちが招いた失態だった。
向こうが大人しく帰してくれただけでもありがたい。
一歩間違えたら多くの人に多大な迷惑をかける事にもなりかねない状態だった。

興味本位で行っていい所と悪い所がある。
そんな旅の基本から逸脱してしまった行為。

本当に反省をして、気持ちを引き締めなければ。
ノリでフラフラと旅出来るほど甘くない場所もある。

自分の命を守り、人に迷惑をかける事無く、無事に帰る事こそが
旅の基礎中の基礎なのだから。




Photo Gallery:2010/01/27~Sour/Lebanon



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